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2012年 9月 14日(金) 曇り時々晴れ  気温20〜27度 水温16度

前回 前々回と連続で個人タクシーに先を越され入渓出来なかった流れに今日こそはと思い 向かって行く
平日だから大丈夫な筈だと 何度も自分に言い聞かせながら林道を遡って行くが 現場が近くなるに連れ掌には妙な汗が

最後のカーブをゆっくり曲がる
誰も居ないみたいだが前回はその先に居たのでと 少し先にもドキドキしながら視線を送ると よ〜し今日は大丈夫
ボトルコーヒーのスクリューキャップを開け安堵の滴で一息ついてから いつもよりゆっくりと変身してから藪をかき分け流れに向かった
若干増水の流れの脇に腰を下ろしてタックルをセット 良さげに見える少し下流のポイントにデッカイヘアカディス#15を浮かべるべく
対岸に渡りダウンで2つのポイントを攻めてみたが そこは無反応だった
上流に向き直し 先ほど渡って来た直ぐ上 瀬の鏡に取りあえずと思ってフライを投じ1m程流下した所で影が浮上し
下りの流れに若干のドラグが掛かった所で ”ザバ!” っとフライに襲い掛かった!
食わせた自信は全くなかったが 一応ロッドを立ててみたら 奇跡的に乗っていた、しかも良形!
ラインハンドで追い合わせを入れたら 目の前を一気に下流に下られたがテンションは有る いや 下りを止めたからロッドがギュンギュン撓る
一直線になったティペットの先にはナイスバディのタナビラちゃんが波を起こしながら抗う
狭い瀬でのやり取りはヒヤヒヤ物だったが 暫くして若干大人しく成った所で勝負とばかりに腕を引きロッドを立てて荒瀬の向こうからこっちへ
ターゲットは大人しく僕nishide1号の言う事を聞いて 従順に流れを渡り腰を屈め差し出すネットに静かに収まってくれた
今年最大のタナビラちゃん28cm 北海道行きの為に巻いたハイフロートヘアカディス#13をよくぞ食ってくれました
良き川に良き魚 幸せ満点の一日がここに始まりました〜って感じです



木曽の超美形タナビラちゃん 大石の横で釣れました(大石裏でタックルセットして居たにも関わらず)

惚れ惚れするタナビラちゃんをモデルに何枚も何枚も写真を撮ったら 熱〜いキッスを交わしてからリリース
期待大 いや 妄想を大にして立ち上がり 次なる大物を求め上流に向かう
大きなヘアカディスに20cm程のタナビラちゃん&岩魚ちゃんがトントンと遊んでくれて
次は大物かな〜とか安易に進んで行ったが 急に反応が無くなった???
謎ではなく 原因は多分個人タクシー釣り師が隈なく渓魚を苛めてくれた区間に突入したのだろう
その後は 2時間で1匹のタナビラちゃん小と出逢えただけで 2連の滝まで来てしまった
下段では何も起きなかったので 岩をへばり付いて上段を見に行ったら滝下の開きに数匹の渓魚が定位したりライズしたりしていたが
不安定な足元と流れに横たわる倒木のお蔭でまともなプレゼンテーションが出来ず
最初はフライに興味を示していた奴らだったが 結局は食わす事が叶わず竿を仕舞った



良い流れなんだけどな〜

一つ下って 最近お気に入りの堰堤下を探ってみたが こちらも大物はお留守

更に下って I川ダム下の流れを攻めてみた
こっちは最初の流れと違って魚影が濃いみたい と言うのもここも訪れるたび何台かの車が停まって居てかなり苛められて居る筈なんだが
夏が終わり秋が近づいて来ているのに 今日も30分おきに 透き通るように美しい岩魚ちゃんが遊んでくれたからだ



透明感のある岩魚ちゃん 爽やかな秋空にススキが揺れます

竿を仕舞って コンビニ経由で道の駅
命の水を飲み 朝の夢のような瞬間・現実の厳しさ・秋の気配 を思い出しながら一人静かに眠りに就いた



翌朝 結露したmoco内で目覚めたら 甘い缶コーヒーを買ってモーニングブレイク
トイレも済ませ 今日はダムの上に行って見る
朝も7時前だと言うのに 車止めの駐車場は満員御礼状態でバスまで停まって居た
空気はヒンヤリと固く フライフィッシングにはまだ時間が早いと思い お湯を沸かして珈琲を飲んだが
流れはすぐ其処 待ちの出来ない僕に自分でも呆れてしまうが じっとして居られず変身し上流に向かって歩きはじめてしまう
暫く行くと 登山の二人組みさんに追いついてしまったので 少し歩を緩めて二人の後を歩いていたら
一人が振り返って 「釣りですか!」と声をかけてくれ
40〜50分このまま行って昔の車止めから上は 楽園だと聞いた事が有り、実際友人が良い釣りをしたらしいと教えてくれた
二つ目の橋から入ろうと思って居た僕の心はそっちに傾きかけていたが、件の橋の上から大きくは無いが岩魚の姿が見えたので
当初の計画に戻して 山行きさんにお礼を言って分かれた

ソックスウエーダーで流れに入ると 流石に冷たい
フライが大きすぎるかな〜と思いながらも 3っつ程のポイントを叩いて橋の上から魚影の見えたポイントへ
立ち位置が悪いのか渓魚は見えなかったが 記憶を頼りにフライを何度か流れに乗せるが反応は無く
おかしいな〜と思いながらもその近辺にプレゼンテーションを繰り返すと 忘れた頃に”プチ”っと反応したがフライは空を舞った

やっぱ朝早すぎるのと フライが大きすぎなんだろうな〜と思い ゆっくり時間を掛けてヘアカディス#17にサイズダウンしゆっくり釣りあがって行くと
ポツリポツリと反応が出始め 時折岩魚ちゃんが遊んでくれる様になった

暫く行くと 瀬の開きに定位する影を発見し 木化け石化けで適度な距離を取りつつプレゼンテーション
狙ったレーンを大きくショートしたフライがターゲットの視界から見えない所まで流したら再チャレンジだと思った矢先
全く予期していなかった飛沫が上がり反射的にロッドを煽ったら乗った!
元気一杯にロッドを曲げ水面に波を立てながら抵抗する岩魚ちゃんとは裏腹に魚影だと思って居た奴は全く動かない
「何だ魚じゃなかったのか・・・でもまあ釣れたからラッキーだね〜」 なんて独り言を言いながら
流れに溶け込むような岩魚ちゃんとの出逢いを喜んだ



尾鰭の大きなラッキー岩魚

夏に比べたら 渓魚のやる気は半分以下なんじゃあないかな と思われる流れだったが
その先で久しぶりに呑気な岩魚ちゃんが釣れた
巨石横の弛みに浮かべたフライ 20秒ほどしたらそれに気が付いてくれたのだろう 黒い影が石裏からゆっくりゆっくり近づいて
無警戒で大口を”あんぐり”と開けてゆっくり閉じた
シーズン前半に出逢える無垢な感じの反応と同じ出方をする岩魚ちゃんと この2日間で初めて出逢えた
スローな動きに癒され なんだかほっこり出来た



初秋なのに春っぽい出方をしてくれたチョイ黒岩魚

ほっこりさせて貰ったが その先は急に反応が無くなったので 朝の山屋さんの言葉を思い出して一旦林道に上がって上流に向かって歩き出し
車止めまで行く途中で川に降り 車止めの少し上までやって見たら
チビッ子岩魚が2匹遊んでくれたが 大物の気配は感じられなかったので 13時半ごろに竿を仕舞った

幸せな2日間を思い出しながら ゆっくり林道を下って来ると
山小屋の物資を運ぶための小豆色のジムニーが停めてあって そこには可愛いマークが描かれていたのでついついシャッターを切ってしまった



こんな洒落たマークのジムニーが停まって居た

今年もありがとう 木曽の流れ そして 渓魚たち



2日間の釣果 タナビラちゃん5匹 岩魚ちゃん9匹

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