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2011年 9月29日 (木) 晴れ  気温25度

さて 本日は今シーズンの最終日
天気は上々のようなので
秋だな〜 朝夕はめっきり涼しくなって 夜露も降りるようになって来たな〜
そう感じながらも WR−n1に積み込む荷物の中身は ソックスウエーダー
平日だしあんまり早く行っても寒いだろうとゆっくり目に出発 第一目的地は T谷
台風の影響で何処まで行けるかは不明だったが 行けるだけ行ってみよう、そして出来るだけ多くの支流を見てこようとアクセルを踏む
高速を降りて 本流沿いの道を真っすぐ行くが、通行止めの看板で左折し右岸側に渡る
”本当に奥まで行けるのだろうか”そんな不安を抱えながらズンズン行く
幾つかの橋を超え 過去にバリケードで封鎖されていた地点も超え 舗装の途切れたダートを進む
タイヤ痕が見えたのは 車が通っている証拠なので少し安心すると共に先行者かも?と言う不安もよぎった

最終のカーブを曲がっると視界に3台の車が仲良く止まっていた
”あちゃ〜” と思ったが今日の目的は、流れがどんな風になっているかを確認すると言う意味で 変身することにした
で問題は 此処から入るか 上流まで歩くかである
地面の足跡を探しながらウロウロした結果 上に行こうと歩き出したが
少し行ったら足跡っぽいのが見えたので戻って駐車した辺りから流れに向かう事にした

ガレ場を下って流れに降りる途中から既に渓相の大きな変化が目に飛び込んで来た
ある程度楽観的な予想はしていたが 現実は自然の猛威がいかに凄まじい物だったかを物語り
不自然な人工物がいかに無力な物かを諭しているようでもあった



鉄筋コンクリートの巨大な残骸

入渓ポイントから暫くは 以前の渓相とは大きく異なって巨石の位置が動いていたりしたが
上流に向かうに連れ流れは徐々に昔の姿に
渓魚はと言うと 水量の多さにも関係しているのだろうがチビッコの反応が忘れた頃に有る位だ
しかも 腹ペコ君だと読んで 適当なヘアカディスを流れに浮かべても見切る賢さを兼ね備えているので なかなか手中に収める事が出来なかったが
小さめのソラックスダンに変更して ようやく1匹のアメゴちゃんと出遭う事が叶った



アメゴちゃんです 逞しく生き残って鱒

フライを変えてから何匹かの出遭いと 何匹かのおちょくりを過ごしたが、いずれも小さい
前回のO川もそうであったが、やはり大きな魚は強い水流を受け流す事が出来ずに生き残れなかったのだろうか?
そんな事を思いながら 大水に洗われた白っぽい流れを更に遡って行く

速い流れに渓魚は居ないようなので 過去の記憶を思い出し 別嬪さんが棲んでいたポイントの内
流れの比較的緩やかな所は一層丁寧にフライを浮かべて行くが 芳しくなかった

何時もは 速い流れの脇から良形の魚がドライフライに飛び出し 打率3割くらいでドキドキさせてもらっていた5m四方のポイントの
左右の流れの脇 合流 巻き返しに何度も何度もフライを浮かべて見たが反応が無い
やっぱり居ないのかな〜移動しよ〜 と無造作にシュートしてラインを少しリールに巻いていたらフライが流れに揉まれ沈んで行った
そんな事には構わずに もう数秒リールを回してからピックアップ!?
”グイ〜!”っとロッドが絞り込まれ ”え!”って感じだったが、どうやら沈んだフライに何者かが食いついたようだ
ロッドの撓りは大げさだったが、ちょっと大き目の渓魚が速い流れに潜り込んだせいだろうとグイグイと引っ張り出したら
予想以上の良形に ドキ!
でもまあ あんなに強引に引っ張っても大丈夫だったんだから 引き抜いちゃお〜っとロッドを高く上げ
激しい流れを飛び越させて 僕の居る足元まで空中遊泳
釣れちゃった 別嬪さんのアメゴ姫は秋の太陽光線を浴びてキラキラ光っていた



良い娘が遊びに来てくれました

姉さんクラスのアメゴちゃんも残って居ることが判明した事で 僕nishide1号のテンションは上がった
しかも 次の次のポイントでセカンドラインの流れ込みに投じた ソラックスダン#17が着水と共に水飛沫が上がり
又もや 別嬪さんと出遭う事が出来た
今度は ”釣れた”では無く ”ドライフライで釣った”文句なしの出遭いだ

先行者の有無にドキドキしながら降り立った流れは真新しい足跡は無かった事も幸いし
お昼までの釣行で、それなりにアメゴちゃんが残って居ることも確認できました

一旦上がったら オニギリを頬張りながら次はY谷にWR−n1で向かう

こっちは荒れていた
インレットに溜まる流木などは以前にも何度も見た風景で有ったが、そこから続く小砂利の堆積は今まで見たことが無い
放水口を超え更に進んだが状況は余り変わらない
釣れる可能性は極めて低いとは思ったが、それでも試しにと流れに降りて行った
小砂利の脇を流れる水は若干青っぽく濁り 大石は有るもののその周囲も全て砂利で埋め尽くされていた
ロッドの先端にフライを引っ掛けたまま数十m歩くと 反転流で出来たちょっとしたプールを発見
居るとしたらこんな所だろうと フライを外し少し手前の瀬でシュミレーションしてから第1投
薄濁りの反転流を緩やかに”のの字”を逆周りに流れて行く ヘアカディス#17
”ポコ”っと反応は有ったが乗らず
はてさて何者か? 本命なら2度目は無いか? そう思いながらドレッシングを施し 再チャレンジ
やっぱり出ないかな〜と思った数投目、 ”ザバッ!” 波紋と共にフライが消えたのでロッドを立てたら 上手く乗った
が 何だか引きが弱いので カワムツ君かと少々ガッカリしながらラインを巻いて
「まあ魚が居るだけでも良しとするか〜」と一人呟きながら 取り合えず足元の水溜りに確保しようと一気に引っこ抜いて
空中を ”お?パーマークが有るじゃん!本命じゃん!” 無造作な行動に途中で落下するかもと言う不安が突然沸いて来たが
そんな事故も無く無事にキャッチ出来たアメゴちゃんは意外に別嬪さんだった
台風とその後の棲みにくい環境に疲れてしまい、泳ぐ力が弱っていたんだろう
写真を撮ったらリリースするのだが、何処も彼処もジャリジャリな流れで本当に此処に返しても生きていけるのだろうか?
そう思いながらも 見渡せる限りに良さそうなポイントもなく 元居た反転流に戻ってもらった



幾つかの沢が崩れたのだろう 砂利で埋め尽くされた厳しい流れ

実は今日こんなに上流に来たのは ”鮎の放流を行いました、シーズン最終までお楽しみください。”との記事を見て
その中にこの流れが含まれていたため、車が行けると確信しやって来たからなのです

で アメゴちゃんと何とか出遭いを果たしてから150mほど上流のこれまた反転流に少し遠い目からフライを投じたら”ぴぴ”っと反応
何か居ると何度かトライしたら”ググッ!”っとレスポンスが有ったが 抜けた・・・
もうだめだと思って近づいて見たら 15cm程度の魚影が沢山見えた
アメゴちゃんでは無いことは確実だし このサイズの鮎がドライフライに反応するとは思えなかったので ウグイかな〜と思い
フライを投じてみたら 気になるのか追っかけたりする奴が居る
釣り上げて正体を突き止めようと 何度かやっているうちにフライが沈んでしまったのでピックアップしようとしたら
竿先からブルブルとバイブレーションが伝わって来た! が抜けた・・・
その後 フライをワザと沈めて3度目の反応でようやく釣り上げた渓魚の正体は
” 鮎 ”
この時期の鮎が羽虫を食うとは知らなかったが、キチンとフライが口に掛かっていたので間違いなく食ったのである
もしかしたら 苔の全く無い流れに放流され 空腹に耐えられず幼少期を思い出しフライを口にしたのだろうか、いやそうに違いない
考えると 漁協も酷な放流をするもんだな〜と少し怒れて来た



ジャリジャリ小プールに鮎玉が・・・ 美しい渓魚だが儚い

2度目の移動は 結構下流のOK谷を目指す
台風災害の爪痕のうち 本流沿いの最も激しかった所に差し掛かると 復旧作業が急ピッチで行われていた
右岸の谷が抜け 土石流が堰堤を越えて本流を超え右岸まで襲った現場だ
何とも言い難い光景だが 記憶に留めるべくカメラを向けた



1度も釣りに入った事の無い 水の少なそうな支流だったが

本日 いや 本年最終の自然渓流は OK谷
水量はまだ多く若干の濁りは有るものの 悪くない感じだった
クッキリと残る足跡が若干気には成ったが 何とか成るだろうとラストステージにキャストを繰り返す


釣りを開始してから半時間ほど後、倒木脇の流れから1匹のアメゴちゃんが飛び出しヘアカディス#17を口にしてくれた
この流れで今日始めての反応に笑みがこぼれ、結構良いかも〜と思った
が・その後が続かない
足跡の主は どうやら今日の釣り人で、結構丁寧に釣って行った様だ
こんなに水量が有るんだから何とか成るだろうとロッドを振り続けること2時間くらい
反応は 竿抜けの小場所のみでしかも数度だけで、全て空振り・・・
最初の1匹が遊んでくれて良かった〜と午後3時過ぎに竿を仕舞った



お助けアメゴちゃんに感謝

M川よ今年もありがとう、来年もよろしく



今回の釣果

アメゴちゃん 7匹くらいかな

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