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2011年 9月18日晴れ 気温31度

平日の木曽でラストの勝負と思いながらも、連日の疲れから朝起きれば既に7時
よろよろと用意をして高速道路に乗って北上
何とか現場に到着したのは既に昼前11時
おにぎりを1個頬張りながら変身 夏の残りの太陽に焼けないよう日焼け止めを塗って流れに立ったのでは有るが
清冽な流れには似合わず 僕の体には多数の蚊がまとわりついてくる
虫除けを塗るのを忘れた事を反省しつつ フライを流れに浮かべると直ぐに反応が有ったが早速空振りだ
あちらこちらが痒くなって来て全く持って不愉快な感じのポイントから早く抜け出したいとの焦りもあったのだろう
でもそこから10分もしない内に いつもは小さめのタナビラちゃんの居る瀬から ピカピカに光る岩魚ちゃんが飛び出してくれた

大岩の上からプレゼンしたフライは最初逆光で見えて居なかったが、水中で渓魚が動くのが見えた
白っぽい影のおかげで その先に浮かぶフライを見つける事が出来たその直後
水面に浮上した渓魚が水面を割ってフライを咥えた
そんな一連の動きが見えるこの流れが 仕事に疲れた僕の心を開放してくれ とってもハッピーにしてくれる



天使の岩魚で 今日もスタートしたが・・・

川岸の砂地にくっきりと足跡は有ったが この1匹との出逢いで”行ける”と踏んだのだが
その後 全く調子が上がらない
若干の増水 水温も低く(水温計を前回落としてしまったので?)ハッチも疎ら
魚は居なくはない 良く魚の付く 第2入渓点下の巻き返しに良形の影や三角穴の尺上も視認は出来たものの
小ぶりの岩魚ちゃんが2匹遊んでくれただけで橋上の大場所
昨年泣尺タナビラと出遭えた左岸岩縁に8寸程の岩魚が見えた
ラストチャンスと思い慎重にニジリ寄り ティペット5・6・7Xとヘアカディス#17を確認し10m程のキャストを1投
慎重すぎたのか1m弱もショートしたが 反転流に乗って徐々にターゲットに近づいて行く
あと50cmの辺りでドラックが掛かったのでピックアップしようかな?と思っていたら岩魚ちゃんが動いてフライに近寄ってくる
成るがままに して置いたら更に岩魚ちゃんは接近し ”バシャ!”っと水面が弾け僕は一瞬喜んだが
無常にもフライは宙を舞った

それを潮に一旦上がって 移動することにした
日差しはまだまだ強かったが風は秋、紅葉はまだ早かったが木の実は道端に落ちていた
あ〜釣りシーズンももうじき閉幕だな〜



夏から秋です

移動して来たのは 何年か前にデッカイ岩魚と出遭ったダム下のプール
平日に来た甲斐があって 尺には全然届かないが、数匹の岩魚ちゃんが鏡のようなプールに遊ぶ姿が見えた
まず真ん中のやる気の有りそうな娘を狙いソラックスダン#17をフワリと水面に浮かべ 反応を引き出したが乗らず・・・
その影響で プール中央に見えたもう1匹も消えた
次に左奥に見える2匹のうちの大きいほうを狙ってシュートし待つこと数秒
ゆっくり回遊していた影が向きを変え フライに向かって暢気そうに近づきゆっくり水面で口を使った
一呼吸置いて合わせると ”ググ〜” っとロッドが撓る
さっきまでゆったりと泳いでいた魚とは思えない程の力強い反応に ついつい頬が緩んでしまう
静寂の中 幸せな刻を岩魚ちゃんと対峙し あと 2m ネットを水に浸し 1m 50cm ロッドを更に起こし左手を更に伸ばしたら
無事 ネットイン



暢気な岩魚のお陰で 僕はハッピーになった

良い娘との出逢いは嬉しかったが、その娘の体には数匹の円盤型の寄生虫が付いていた
(調べたらチョウモドキと言う奴のようだ)
こんな寄生虫をはべらせた渓魚は見たことが無かったが、緩い流れに原因は有るのかもと思いながら
数枚の写真を撮ったら こ奴らに寄生されてたら痒いだろ〜な〜と 朝から蚊に集られた僕の気持ちともシンクロしたので
除去してやろうと 指先で払ってみたが、ツルッと逃げたかと思うと吸い付くように動かなくなったりで 結構な曲者だ
しょうがないのでクリッパーに付いているニードルの腹で魚体表面からこそぎ取るようにして数匹を洗い流したが
最後の1匹だけがエラの中に隠れてしまったため、諦め岩魚ちゃんを流れに戻したら ゆっくり後ダッシュで沈み石の下に帰って行った

二股の右側の流れを堰堤までと思いズンズン進んで行く
この流れには朝と違って足跡は無かったが、反応は殆ど無い
30m程先の木々に囲まれた広い瀬に鳥がバサバサっと不自然に飛んだのが眼の隅に入ったので視線を向けると
岸辺に白っぽい羽の鳥 隼の様な感じの鳥が若干羽を立てて佇んでいた
怪我をしてうずくまって居るのか?獲物を取って興奮しているのか?
絶好のシャッターチャンスとカメラを取り出しズームを向けると、それに気づいた小さめの猛禽類は森の中に飛び去って行った。 残念!
流れに渓魚の反応は無く 件の岸辺に近づくと其処にはアオバトの幼鳥がうずくまっていた
先ほどの猛禽類はハンティングに成功しご馳走にありつける寸前に 僕と目が会ってしまったので飛び去って行ったようだ
傷つき飛べなくなったアオバトにもう一度奴が帰ってくるかもしれないのでその場を静かに去った

その後ようやく1匹の岩魚ちゃんとの出逢いを果たし、ちょっと安心
堰堤下数十メートルの最も有望なポイントでは何も起こらずに状況の厳しさを再認識したが
最終堰堤直下の右岸転石の折り重なるポイント 反転流がその巨石の下に吸い込まれて行くポイントにフライを投じた
ソラックスダンはゆっくりと反転流に乗って石影の岩魚ちゃんを誘き寄せたがスラックの解ける時間が短く
岩魚の口にフライが収まらなかった・・・
が! 少し時間を置き2歩ほどポイントに近づき再度挑戦したら今度は上手く言った
”ザバ!”っと水面を割った食いしん坊と僕はフライラインを介して繋がり、今期最後のI川での出逢いが成った

まだ若い感じの岩魚君ではあったが、もしかしたらこの堰堤下で産卵に参加できるかも知れない1匹に
もう釣られるなよとkissをしてリリース
「よっしゃ!」 と声にして立ち上がり 流れを後にした



元気でな〜

朝がゆっくりの釣り始めだったので、久しぶりに暗くなるまでやってみようと
西野川C&Rに向かい 暗くなりかけた流れに竿を出してみたら早速ヒットしたのは ウグイ
残念と言うか まあこんな物だろうと竿を仕舞い明日に備えた



〜19日曇り雨 気温28度

夜 雨の音がしていたのは知っていたが、朝の6時一際強くなった雨音で目が覚めた
どうしようかと思いながら寝袋の中でパンを食っていたら 雨が弱くなってきたので取りあえず偵察のため傘をさして橋に向かう
すると雨も上がって若干明るくなった流れに数匹のタナビラちゃんがやる気有りげに揺れ、時折水面に波紋を起こしている
一気にモチベーションが上がったので、一旦車に戻って変身
流石にソックスウエーダーではと思い 久しぶりにフライマン風のチェストハイウエーダーを身にまといタックルをセットし橋下の流れに向かう



ピンボケですがタナビラです

慎重に岸辺を歩き流れを覗くと ”うっしっし” 居る居る〜
7Xのティペットの先には#19のソラックスダンを結び 静かにプレゼンテーションし朝一の釣りを開始
だが流石にC&Rのターゲットたちは賢く、見には来ても滅多に口を使うことは無かった
フライを色々変え(そんなに弾数は無いが)頑張ってみたら、ブラウンパラシュート#19で奇跡的に1匹をヒットさせる事が出来たが
食いが浅かったようで数秒後にラインの張りが無くなり 残念
結局 1時間以上粘ったがノーフィッシュ
諦めて 上流のS川に向かった

時折雨の落ちてくる朝の流れに渓魚の姿はないまま堰堤を1つ超え、2つ目の堰堤の手前で始めての反応
さっきまで無反応だったのが嘘のように流芯を儚げに流れる小さなパラシュートフライに
波を割って飛び出した岩魚は超元気なGoodFish!
7Xのティペットが魚のパワーと流れのパワーに切れはしないかと 冷や冷やドキドキしながら幸せな数十秒を経て
無事ネットに収まった岩魚ちゃんは27cmの良い魚
背中にルアーか何かで引っ掻いた様な傷のある こ奴は僕の小さなフライを飲み込んで居た



突然流芯から やる気の岩魚登場

堰堤下でもう一匹の岩魚ちゃんに遊んでもらえたので、この先はウハウハだろうと 取らぬ狸の何とやら
その先はほぼ沈黙の流れ、しかも狙って行った右又だったのが更にショック

右又に入って1時間ほど後ようやく小さな1匹と出遭え ほっと胸を撫で下ろした
岩魚ちゃんを手にした際 水の冷たさに驚き、真夏に来るべきだったと反省
少し進んだ期待のプールも沈黙 最終に近い辺りでようやくと言うか奇跡的と言うか nishide1号ならではの極小岩魚っ子との出逢いを最後に
最終の2段の滝にて 本日のいや今年の木曽釣行の幕を閉じた



なは〜チビッコ岩魚で締めくくったよ〜

木曽よ今年も有難う



今回の釣果

岩魚ちゃん 11匹

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