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2011年 9月11日晴れ 気温32度

シーズン最終月の9月になって、まりこ と北陸に向かった
快晴続きで渇水かもと思いながら到着してみたら、結構な水量があって いや 若干の増水気味であった
何処に入るかを話しして 「過去の実績NO.1の流れに行こう、先行者が居るかも知れないが」となった

この支流も水量は沢山あっていい感じ しかも1台も車が停まって居ないと言う幸運に妄想は膨らみ
変身して10分ほど歩いた時に 僕がリールを忘れたのに気が付いて一旦リセット
若干のロスは有ったが9時過ぎには流れに立って フライを流れに浮かべて行く
何処からでも無垢な岩魚ちゃんが飛び出しそうな流れでは有ったが、現実は意外に厳しく
賢い渓魚に 二人とも2〜3度ずつ翻弄され ”う〜ん賢いな!” とフライを小さめのソラックスダン#17に結び変えたら
瀬脇の沈み石の切れ目でようやく本日の初岩魚ちゃんと出遭う事が叶った



一安心 秋の岩魚ちゃんがようやくフライを口にしてくれた

よし 今度はまりこの番だと進んでいくが・・・ イマイチ調子が出ない
大水が出て引いて行くこのタイミングは物の本で見たら 巨大岩魚が動きだす筈だと書いてあったにも関わらず
手ごろな岩魚ちゃんですら余りやる気が無いようで、反応が薄い
そう言えば 好天には恵まれているものの水温は低くハッチが殆ど見当たらない

渋い反応の中 モチベーションの下がりかけたその時
堰堤脇のセカンドライン 転石がランダムに転がる中をゆっくりと水が流れるポイント
此処は居そうだとは思ったが、今日の渓魚のご機嫌は全く理解出来ていなかったので
取り敢えずは下流から順を追ってフライをキャストして行く
肩・駆け上がり・岩脇の深み左右 それぞれ3投ずつ投げてみたが無反応だった
流れ込みの少し速い流れになんか付いて居ないよね〜と思いながらもキャストしてみたら
ソラックスダンが着水して2秒後に水面が弾け黒っぽい魚体が水面を割った
が フライの横だ・・・
もう駄目か? いや 触っていないからまだ行け筈だ? 自問自答しながらフライの水気をふき取り パウダーフロータントをウイングにすり込んで
件の流れ込みにプレゼンテーションする
ドキドキしながら水面を見つめては居ても 案の定何も起こらない
未練のキャストを2度3度 水面を流れるフライが手前の石影で見えなく成った時 何となく波紋が広がった様に感じたので
何となく合わせて見たら ”ズン” とした重み
最初は釣れたのか石に引っかかったのか分からない感じだったが 追いあわせを入れて見たら
水面で”バシャバシャ”っと飛沫が上がり 僕はにんまり
ラッキーな岩魚ちゃんが石周りで走ってティペットが絡んだり切れたりしたら厄介だと思い 一気にごぼう抜き
と思ったが意外に重かったので作戦を変更しダッシュで駆け寄り 何とか救い上げたら
結構良いんじゃない〜 尺には全然届かないが 26cmほどの美しい岩魚ちゃんがネットに横たわった



黒っぽい胸鰭が源流の岩魚っぽいでしょ

堰堤を越え 更に上流に行くが 遡行はどんどん厳しくなるのに 反応は目論見に反しどんどん減る
昨年 良形の岩魚が沢山溜まっていて 八寸〜九寸の娘が数匹遊んでくれたポイントまで行けば、きっと良いことが起こる筈だと信じ前進するが
「こんな所は女子には無理!」と怒りながらも付いて来てはくれたが・・・その妄想は儚く散った

藪を掻き分け林道に上がり 車まで戻ったら、鳩ヶ湯に向かってエンジンスタート
ま あんまり釣れては居なかったが ソックスウエーダーで気持ちいい渓流歩きを楽しみ
更に 上手い蕎麦を手繰りながら ビールで乾杯する これも本日のお楽しみなのである
”かんぱ〜い!”

午後はと言うと 増水気味の流れを避けて M又に滑り込み
チャラ瀬をまりこがやってる間に 僕は下流の堰堤を覗きに行った
すると 1匹の岩魚ちゃんが表層に定位し反転流に乗ってやって来る虫を啄ばんでいた
そーっと引き返し彼女に報告したら

「さっき其処でデッカイ岩魚が私のフライにゆっくり浮上し食った振りをして帰って行った〜!」
「下流の岩魚は任せるから 私はこのまま進む〜」
との言だったので もう一度僕は下流に行ったが 何故だか魚影は消えていた・・・

良さそうな場所では岩魚ちゃんの姿を確認することが何度か出来たり、反応を引き出したりする事は出来たが
見える魚は賢くヒットさせる事が出来なかったのだが、ザワザワと流れが流れ込む瀬の頭に投じたまりこのフライが
終に岩魚ちゃんの唇を捕えた
何時もの様に 「わ〜!」とか「きゃ〜♪」とか言いながら 騒々しくランディングする彼女は実に楽しそうだ
見ているこっちも 楽しくなる

さっきまでは「今日は釣れないかも〜」と弱気だったからこそ 1匹の岩魚ちゃんとの出遭いは嬉しかっただろう
無事ネットインした岩魚ちゃんの証拠写真を撮ったが ポジションが悪く美しく撮れなかったので
場所を少し移動し ”さ〜綺麗に撮るよ〜” とカメラを構えた瞬間
水面を蹴って 岩魚ちゃんは流れに帰って行ってしまいました



ハッピーになった瞬間

その後 最終から2つ目の堰堤を攻める彼女のフライに2度ほど反応は有ったが
やっぱり賢い様で乗らない
で ふと右岸側の水溜りを見たら 暢気そうな岩魚が揺れてい居るのが見えたので
まりこを手招きし 「あそこに居るの見えるだろ〜やって見て〜」 と何故か小声で耳打ち
フォルスキャストを2回行い フワリと水面に着水したフライを静かに見守ると
数秒後それに気が付いた岩魚ちゃんがゆっくりフライに近づいて口を開ける
水面に静かなライズリングが出来て一呼吸置いたら彼女がロッドを立てる
2人ともミッションコンプリートだと思ったが、無常にもラインが一瞬張ったかと思ったら次の瞬間にはフライだけが宙を舞った
”う〜ん残念!”



ソックスエーダーで軽快に行く

もうひとつ上の最終堰堤にラストチャンスを期待したが
浅く埋まったポイントからは何の音沙汰も無かったが
夏の様な日差しの中 マイナスイオンが僕たちを癒してくれたのは間違いの無い事実だろう



本日の釣果

まりこ 岩魚ちゃん 1匹
nishide1号 岩魚ちゃん 3匹

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