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2011年 6月17日(金)〜18日(日) 曇り時々雨  気温18〜22度 水温11度

5月21日に リリースして来た岩魚ちゃんが尺を超えて大きくなっているだろうと 妄想を膨らませてまたまたやって来た
道路工事は相変わらず施工中なので WR−n1を仮設駐車場に停め変身したら先ずは1時間強歩く
ダム下の流れは結構激しく 原発の稼動を縮小するため沢山放水して頑張って発電しているような感じだ
ダムを超えると 思ったよりは増水は少なく 良い感じに思えたが 気温・水温とも低く ハッチも殆ど無い

それでも 直ぐに岩魚ちゃんの反応が有り 行けるぞ!と言う感じでフライを流れに浮かべて行く



木曽の色白岩魚ちゃん  曇天では有るが雨はまだ大丈夫  サクランボも赤くなり始めた

まだまだ活性は低いようで ブラインドで色んな所から渓魚が飛び出すのではなく
ジンクリアな流れに揺れる影を見つけて狙い打つ 岩魚ハンティング
見つける事が最初の課題で その次にプレゼンテーションを決めフライをナチュラルに漂わせ岩魚ちゃんと戯れる
反転流が緩やかに岩のエグレなんぞに回り込む辺りが 最も有望なポイントで
見つける→キャストする→フライとターゲットを注視する→岩魚ちゃんがゆっくり動く→ゆっくり口を開く→口を閉じたら一呼吸置いてロッドを煽る

透明な流れに磨かれた美しい岩魚ちゃんが元気よくロッドをまげてくれるんです
何て幸せな釣りだろうか! これだから止められませ〜ん



終始こんな感じで めちゃめちゃ楽しいです

まあ 一つだけ贅沢を言うと 御天道さんが恋しい
太陽が燦々と降り注いでいたら もっともっと活性が上がり 流れの駆け上がりなんかでもバシバシ釣れるだろうな〜
と思うんです

チャラ瀬はすっ飛ばして 反転流のスポットや大場所をドンドン攻めて
綺麗な岩魚ちゃんと遊ぶのだが 幸せな気持ちが普通に感じ 逆に”なんでデカイのは居ないのだろう?”って
大物欲が出てしまう



本当に美しい岩魚ちゃん やっぱ この流れが大好きだ〜!

お昼もチャッチャと済ませ 相変わらず絶好調で進んでいくと
一昨年デカイのをバラシ 前回もデカイのを見たポイントに到着
今日は姿が見えないので 適当にヘアカディス#15を流れに乗せてみた
3投目までは何も起こらなかったので4投目を流しながら 立ち位置を変えようと3歩ほど右岸よりに動き岩陰に見えなくなったフライを
ピックアップしようとしたら ”ズ〜ン!”
何かに引っかかったか?はたまた渓漁か? 慌てず追いあわせを入れると
”遂に尺が来たか?”と思える魚信が帰って来たかと思ったら ”ギュンギュン”と流芯を上流に遡ろうとする
ロッドを操作しつつ ランディング出来る位置に移動し膝上まで流れに進むともうこっちの物だ
力いっぱい抵抗するターゲットは 意外にもタナビラ 尺には足りないのが見て取れたので少々強引にネットに掬った
増水時は結構タナビラ実績の多い流れなんだが まだまだ寒いせいだろうか
シャープな体躯のタナビラは27cm、今日はじめてのアマゴちゃんだった

そして次のポイント
ここも良く魚の付く流れなので そーっと近づき流れに目をやると 駆け上がりに揺れる大きな影を発見
アマゴかイワナか?ではあるが 目測で尺上
ヘアカディス#15にドレッシングを施しティペットを確認した後
慎重に左岸側から逆ハンドでやってみるが フライが思ったように流れないので右岸に迂回する事にした
その途中 行きがけの駄賃で小さな岩魚ちゃんの1匹追加して一寸ラッキー
で 回り込んだら もう一度ドレッシングを施しカーブを掛けてシュート・・・と力んだせいか後方の枝・・・
気を取り直して もう一回
良いところに着水し ゆっくりと流れに乗って影の右20cmほどを通過・・・
次はちょっと手前のて影の左20cmほどを通過・・・と思ったら影が動いて立泳ぎでフライを見ている
見ていると言うか吟味しているみたいだったので”見切られる”と思って諦めたと同時に 渓魚が大きな口を空けフライを一飲む
僕は一呼吸置いて”いただき!”っとロッドを立てた
が ”コツン?” と小さな振動が有っただけでフライは宙を舞い僕の手元に帰って来てしまった
「あ〜あ やっちゃった〜」
で フライをシゲシゲと見て、尺だったかもな〜と思っていたら
え!まだ居る さっきのレーンに戻ってきている! なんて大らかな魚なんだろう、きっと岩魚だな。これはヤルしかない
7Xのティペットを切り離し 6.5Xの上のほうにブラウンパラシュート#13 50cmほど離した末端に青虫ニンフ#15を結んで第一投
少しショートしたフライがポッチャンと着水したと同時に奴は急旋回・急浮上しまさかの展開
何とドライフライのパラシュートに向かい又も大口を開け 事もあろうか勢いあまって水面を割りジャンプ!
”来た!” とロッドを煽ったら 今度は”ブチ・・・”っと切ない感触
何と 6Xと6.5Xの結節が切れて The END
ティペットを詰めていた事をすっかり忘れて合わせてしまった事と 結節の確認を怠った事が失敗の素だった



ラッキーなタナビラちゃんは正面の岩陰から釣れ  失敗した大物は流芯の駆け上がりに居た

ティペットを交換し デカイ魚はデカイパラシュートだと思いフライを交換して 更に上流へ
結果 先ず先ず釣れたが大物は出ないまま 16時20分 竿を仕舞った



ヘアカディス#15 〜 獣毛 〜 パラシュート#13

帰り道 あわせ切れした尺上がニンフ付きティペットの影響でどっかに引っ掛かって無いかとポイントを覗き込んだら
居た 堂々と駆け上がりでゆらゆらしていた
バーブレスフックに巻いたフライはどうやら外れたみたいで良かったなと思い
もう一回 回り込んでやって見たら釣れるかもと思ったが、次の瞬間魚影は消えていた



木曽の夏はまだ先のようだ

本日の釣果

岩魚ちゃん  19匹 MAX26cm
タナビラちゃん 1匹 MAX27cm



翌日 朝の7時にダム下に向かったがやっぱり先行者が居たので
昨年 恐竜岩魚と出逢った流れに向かった

昨夜の雨のせいで 水嵩はまた少し増えたような流れ
入渓して直ぐにフライを追う小振りの魚が居たので 何とか釣りになると思い丁寧にフライを浮かべて行く

岸辺の倒木から”サルのコシカケ”が格好良く生えて居たので写真を撮ろうとしたが・・・カメラを車に忘れていた
どうしようかと思ったが、釣れるか釣れないかも分からないので釣れてから考えようとそのままに釣り進む

最初の見せ魚の後 ちびっ子がもう一度じゃれてくれただけでノーフィッシュのまま 魅惑の恐竜ポイント
慎重近付き そーっと流れを覗き込むが 魚影は無い
ヘアカディス#15を流れ出しに浮かべ 次は反転流に乗せ左岸側の大石の間を狙う
ドキドキしながら石影から大物が飛び出すのを暫く待ったが何も起こらない
流れ込みの反転流 白泡脇の流れと順に攻めては見るものの 沈黙だったのでもう一度大石の隙間にフライを浮かべたら
何処からとも無く影がフライの下にやって来て そしてゆっくり浮上し波紋を広げた
”いただきま〜す”と余裕で合わせた筈だったが・・・喰ってない
あ〜今日もやっちまった〜 と天を仰ぎ それからもう一度流れに眼をやると”あれ!まだ居るよ?”

”さてどうするnishide1号” 自問自答した結果 先ずはカメラをとりに行って暫く時間を置くことにし
山裾を往復15分くらい掛け上って下って 流れに戻ったら息が整うのを待って そーっと近づくと
よしよしまだ居る
こういう時は 昨日と同じ様にデカパラプラスニンフだと システムを変更し
覆いかぶさる枝に注意しながら 再びの第1投
かなりショートしたが”ポッチャン”と音がしたのか フライに気がついたターゲットは急浮上急接近で大口を開けた
昨日の反省から一呼吸置いてロッドを立てると ”ググッ”と来た
予想以上に強い引きでロッドを撓らせてくれるターゲットに感謝しつつ 太ももまで流れに入って捕獲体制に入ると
あれ・・・よく引くと思ったらスレみたいだ、ロッドを立てて操作しても頭が上流を向いたまま寄ってくる
ネットで掬ってみたら ドライフライを喰いきれなかった岩魚ちゃんのあぶら鰭辺りにニンフが掛かっていた
ま ヘアーズイヤーが良い仕事をしたって事で 先ずは一匹
あと デジカメも良い仕事をしたって事で 褒めてあげよう



サービス満点の岩魚ちゃん

1匹釣れたが 中々2匹目には出逢えない
やっぱりここの流れは魚が少ない目のようなのと、この寒さがよろしく無いんだろうな
まあそれでも 30分で1匹位は岩魚ちゃんが遊んでくれるので 贅沢は言っていられない
今日のポイントは 緩く小さなスポットで尚且つザワザワ小波ポイントで、昨日みたいに見える魚をハンティングしては行けない

調子もそんなに良くないし、体力も限界フラフラで 奇跡が起こると良いな〜と 半ば諦めかけていた
大場所の流れ込み脇 大石と大石の間に反転流がゆっくり流れ込み 若干のゴミと泡が浮いている小スポット
ドレッシングをたっぷり効かせたパラシュートをゆっくり漂わせ待つこと30秒
”ヌッ”と三角の口元が現れフライを喰った!
奇跡が来た! あの出方と口の大きさからして尺岩魚間違いなし
鉤掛かりしてくれよと祈りながらロッドをゆっくり立てたら ”ググググ〜” っとレスポンスが返ってきた
やった喰った!乗った!
でもコチラは大岩の上、奴との間には激しい流れが渦巻いていてとても危険な関係
グズグズ考えている暇は無いと ロッドを掲げたまま大岩を下流側に下り一目散に激流の中に足を踏み入れた
腕に伝わる感触だけを信じ流れに入ったら魚が何処に居るのか分からなかったので ラインを探したが白泡をバックに何も見えず
視線を少し上にずらしロッドティップを見たらプール真ん中の白泡に向かっている
若干ターゲットに余裕を与えてしまったかも?底石に潜られたんじゃないか? と恐る恐るロッドに祈りを込めて起こして見たら
重い! こりゃーマジ潜られたかも?と思った瞬間奴が動いた
下流に向かって動いた様で ロッドが更に撓って逆U字になって僕の股下の方を向いた
マジでヤバイ、自分の足に絡まってブレイクしちゃったら洒落になんないし立っているもう少し下流は流れが高速だから
絶体絶命のピンチ!何とか真っ直ぐ上に上ってもらわないと駄目だ3度目のお願いを聞いて〜
とロッドを上流側に突き出す様に力と祈りを込めると 下流に向かっていたベクトルが上を向いてもう一度真ん中に戻った
やった!これでランディング出来ると ラインを手繰ろうとした瞬間
テンションが無くなった・・・
超ショック・・・ライン巻き取ってみたらを7xのティペットが持ちこたえられずに切れていた
多分ウインドノット部だ 結構くもの巣なんかを引っ掛けながらやってたからだろう



レモンイエロー岩魚ちゃんは浅い小場所から釣れ デカイ奴は深い小スポットに隠れていました

バラシたショックも有ったが、デカイのも居ると確信しポジティブシンキングで更に上に向かった
でも足腰は気持ちだけでは改善せず 大岩を乗り越えている最中”ズリズリ”と流れに落ちて腰まで水没
ウエットスタイルでやっている僕は 股間までは余り気にせず行くんだが腰はちょっと駄目だ
ましてや こんな寒い日は・・・
でもまだ行きます、ここまで来たらいける所まで行く

小さな岩魚ちゃんを1匹釣って 中くらいの岩魚ちゃんを1匹バラシたら最終ポイント3連の滝
上の2つは激しすぎて駄目だけど3段目は左岸側には格好の反転流が大きく巻いている
絶対居ると信じ 下流側から順々にヘアカディス#13をボッカリ浮かべて行く
手前の浅瀬〜徐々に核心部の岩盤脇へ
エグレの下で待っている大岩魚を夢見て 岩の脇をゆっくりヘアカディスを漂わせる
絶対ゆっくりポイントだと信じていた、何度も何度もトライしてみた が水面は割れる事は無かった
駄目もとで 白泡と岩盤が接して直ぐの辺りにフライを打ち込むが波が激しくすぐにフライは見えなくなってしまう
それでも何度か投げて ピックアップしようとロッドをゆっくり立てて見ると ”グイ〜” と何かが掛かった
木の枝?か 魚か?
もう1段力を入れてエグレから何かを引っ張り出したら ロケットダッシュで走った
魚だ!
すごい勢いで流芯に向かいロッドを持って行こうとするターゲットに必死でブレーキをかけると
急に大人しくなってしまったので、こいつは岩魚だなと思ってグイグイ寄せてきたら
デッカイタナビラちゃんだ!
何で急に大人しく成ったのか?と見ると ラインを引くと胴体の辺りから寄ってくる って事はスレ?にしては大人しい
とよくよく見たらフライは口に掛かっているもののティペットが胴体を1巻きしグラマラスな魚体にクビレを作っているではないか
酸欠か何かで急に泳げなくなったタナビラちゃんを急いでネットで掬ったらフライとティペットを外し一安心
余り抵抗もしなかったお陰で 傷も殆ど無かったので更に安心
最後の最後で思いがけない出逢いが有った
ヘアカディスが意図せずにウエットの様に水中を奴の目の前を通ったのだろうと僕nishide1号は考察する
歩いて 滑って 沈して やって来た御褒美いただきました!



3連の滝で 格好良いタナビラちゃんに遊んでもらえて ラッキーでした

時間はジャスト正午
さてもう一回とダム下の駐車スペースに行ったら、朝とは違う1台が停まっていたが
気持ち風が温かくなってきたようだし 駄目もとでやって見ようと思いランチタイム
お湯を沸かしカップラーメンを食べ始めたら 2人連れが帰ってきて帰って行った
雨が少し降り出したが カレー味のラーメンとお湯割で冷えた体も少し温まり なんだか釣れる気がしてタックルをセットし直し いざ最終戦

二股の所まで林道を歩いて行ったら 左又は昨日見たように沢山の放水のせいで増水していた
必然的に右又に入渓し プレッシャー回避のためティペットは長い目にして フライも小さめのヘアカディス#17番
1時間以上釣り上がったが 流石にフィッシングプレッシャーは高いようで1匹の渓魚が走るのを見ただけで
全く無反応 みんな怖くて隠れちゃったみたいだ

雨が強くなってきて 上着のお湿り状態が酷くなってきたが、この雨が僕を助けてくれるかも?と思い更に進む
堰堤手前の広いプール 何時も何がしかの反応がある絶好のポイントに来てここで何も起こらなかったら ちょっと無理だな
そう思いながら フライを首から掛けたタオルの湿っていない部分で揉んでからスプレーフロータントでパワーアップ
バックも取りやすいこのポイントは格好良くロングキャストで一発核心部 底石が流れにアクセントを付けている少し上流を狙った
上手く行ったプレゼンテーションに自分で惚れながら フライは流芯をゆっくり流れて行く
願いが通じたのか 何処からとも無く影が浮かび上がってフライを見にやってきた
泳ぎ方 慎重さ からして良型のタナビラちゃんに間違いはない
でも ヘアカディスはお好みでは無いようで スルーされてしまった・・・
こんな時はデッカイパラシュートだ!そう思い 時間を掛けてフライを交換
降り注ぐ雨が 手元を濡らしフライも濡らすが きっと雨が幸運をもたらしてくれると信じていた

準備が出来たので 流れに目を遣るが魚影は見えない
それでも居ることは間違いない、狙いを定めてプレゼンテーションを行ったが少々力んだ
狙いを外したフライには何も起こらなかったのは当然だと思い もう一度キャストするが又も力んだ
さっきよりはましだが右にずれたフライ これならモシカシテ行けるかもと流れにフライを任せておいたら
明らかにさっきより小さな魚が横から走り寄り パラシュート#13をひったくって行った
嬉しいような悲しいような・・・
チビっ子岩魚ちゃんのお陰で この流れボウズは無くなったが、プールでの反応もそれっきりになってしまった



なははな チビッ子岩魚ちゃん でもレモンイエローなんだな

この1匹だけでも 良かったに違いないと心を落ち着かせながら 最終の堰堤に立ち
先ずは真ん中をやってみるが 当然反応は無い
フィッシングプレッシャーが渓魚に掛かって 毛鉤なんかには騙されないぞ〜って感じの水面だったが
大石の隙間に出来た反転流に目を凝らすと 何か居るような居ないような
雨が一層強くなって来ているので、はっきりとはしなかったが之がラストチャンスと確信し ブラウンパラシュート#13にドレッシング
1投め2投めは少し流れに乗らなかったが 3投めは緩い反転流に乗って岩魚ちゃんが居ると思われる石の隙間にゆっくり進んで行く
フライは流れ 謎の影まで後20cm・・・15cm
お〜影がゆっくり動いた! やっぱり魚だった! そして
”パク”
出来すぎの最終にちょっと笑みを漏らしながら 一呼吸置いてロッドを煽る
フックアップ!慌てた岩魚ちゃんは抵抗し ロッホモア#3のロッドが気持ちよく撓る
最終の堰堤で 岩魚ハンティング
楽しいやり取りを堪能させてくれた岩魚ちゃんを 丁寧にネットで出迎えるとミッションコンプリート



お腹オレンジの岩魚ちゃん 最後まで楽しませてくれた

何時の間にかずぶ濡れだったが、さほど寒くは無かった
岩魚ちゃんたちと戯れたお陰で 心が温まっているのだろう




本日の釣果

岩魚ちゃん   6匹 MAX25cm
タナビラちゃん 1匹 MAX28cm


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