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2010年 9月26日(土) 晴 気温15〜23度 水温17度

2010年の締めくくりは 毎度おなじみ田舎の流れ
普通の日と同じ6時半に目が覚めると 昨日打波で使った道具をそのまま持って無料の高速道路に乗った
コンビニで買ったパンをかじりながら不自然な構造物の上を走る
未だ紅葉の始まらない山を見ながら ”不自然な物は便利だが そのせいで温暖化も進んでいるんだろう” そう感じた

それでも季節は進んでいる
8時に朝の目的地に着いたら 風はヒンヤリと肌寒く チト早く来すぎた事を後悔しつつ それでも変身
この涼しさに渓魚のヤル気もイマイチだろうと思いながら 流れにヘアカディス#17を乗せていくと
最初の大場所で すぐに反応が有って カワムツ君が遊んでくれ 嬉しいやら悲しいやら
しかし その上の瀬に向うと さっきとは違うアタックが2度有ったが 乗らない
そこでフライをソラックスダンの#18に変えてみたら 可愛いアメゴちゃんが小さくロッドを曲げてくれたので
速攻で引き抜いて 岸辺の水溜りに確保、 先ずは安心の1匹にホッと一息

2〜3匹チビッ子に遊んでもらったら、フライの浮きが悪くなったのと少し気温も上がってきたので
フライを元のヘアカディスに戻し進んで行く
大場所では反応はなく 小場所で反応する今日の流れを思うと 釣り人がアメゴちゃんを釣ってお持ち帰りしている感じだが
気の良いアメゴちゃんが たまに遊んでくれた



細く弱々しい田舎の流れだが 僕の大切な流れだ

反応の少ない分 テンポも速くなり ドンドン釣りあがって行く
9時22分 直径2m水深50cmほどの小さなプールにヘアカディスが着水したと同時に 水面が割れアメゴちゃんが飛び出した
突然の出来事に一瞬合わせが遅れたが ロッドは良い感じに撓っている
幸運に喜びながら ロッドを立て ラインを手繰りながら流れの中まで彼女を迎えに行く
今日初めて使うネットは硬く乾いていたので 水中で2〜3度ゆらしてからランディングだ
少々嫌がる彼女を ”グイ”っと引き寄せ無事ネットイン ピチピチした肌が美しい良い女いや良い魚を
出来るだけ優しく手にとって 数枚の写真撮影とkissをしたら 生き残る事を願いつつ流れに戻ってもらった



やっぱり別嬪さんに出逢えると嬉しいな〜

もう暫く行くと堰堤だったので 気合を入れなおして進んでは見たものの
チビッ子反応が1度有っただけで 第一クールは終了しWR−n1に戻り上流へ

朝のパンが少々小さかったので 随分早いが食事にしようとお湯を沸かしかけたが途中でガス欠
カップめんを諦め ビールとミックスナッツで一杯やったら1個だけ買って来た おにぎりを有難く頂き腹七分目で釣りを再開
本命と目していた第2クールに突入だ

目論見は大きく外れ 全く反応しない
辛うじてチビッ子アメゴちゃんが遊んでくれただけで 後は沈黙
本命の筈がオカシイな〜??? と首を捻りながら進んで行くと 河原にナメタン(アブラハヤ)が一夜干しくらいの感じで落ちていた
釣り人だろうか? それにしては足跡が見えないんだが?? とドンドン進んで最終堰堤に到着と同時に
大きな黒い影が飛び立った! あ!アオサギがこの流れを餌場にしてるようだった!!
こんなハンターが居ついてしまっていたんなら、もっと足繁く竿を出しに来なくてはいけなかったな〜と反省するも
釣りのシーズンは終る、後はアメゴちゃんが全滅しないように祈るしかないのであった

さあどうする?何処に入るか悩みながら WR−n1で林道を下って行くと
左右の流れが合流する広場で 餌釣り2人組がお湯を沸かしていたので、僕は更に下る作戦に決め1kmほど下流から再入渓した

岩場に降り立つと ヘアカディスのお化粧直しをして真横の流れに気軽にキャスト
緩いカケアガリを数秒流れたと思ったら 予想外の良型がナイスバディを僕に見せ付けるように水面を割った
”イタダキま〜す!”とロッドを煽ると ”コッツ〜ン”と寂しい手応えと共にフライは後方へ力なく舞った
これはかなりショックだったが 魚が居るのが分かってモチベーションは上った

慎重に次の good point に近づき丁寧なプレゼンテーションでフライを送り込んだら すぐに釣れた
カワムツが釣れた  2匹も釣れた
ここで先ほどのミスが奇跡の1匹だったのか!と 後悔の念が再沸騰してきたが
あまり期待せず奥の流れこみの反転流 岩魚ちゃんなら此処なんだけどな〜と 投じたフライに本命がヒットした

元気なアメゴちゃんが必死に抵抗するのを感じながら 僕は倒木を避けてランディングできるポイントまで高速移動
”クルクル・キラキラ”逃げようとする娘も遂には観念したのか大人しくネットに収まった
下流と言う選択が ツボに当たったと確信し 目じりを下げて次に進むと

”あ〜れ〜”
ジャンピングで飛び出したアメゴちゃんを空振りしてしまった・・・



好反応な流れは楽しいね

”此処からは釣れ釣れか!”
何時ものように妄想は大きくなったが 何時もの様に現実は厳しかった

13時を回った時 久々にヒットした、30分黙々とキャスティングだけだっただけに 小さいとは言えホッとしたんだが
引っこ抜いて水溜りを探している間に浅瀬に転落
慌てて駆け寄り一度は手に触ったのだが まんまと逃げられてしまったばかりか
ダッシュした勢いにフエルトソールの踵の方が少しパカパカと剥がれてしまった

これまでか!とも思ったがこんな結末で2010年を締めたくはない
踵を”ガンガン”と大石で踏みしめてから シーズンを締めくくるラストワンを求め そーっと上流に歩を進めていく
と意外にも早くラストワンとの出逢いは 10分後に訪れた

岩縁を流れる流れが少し深く少し遅くなった瀬の流れこみに投じたヘアカディスが
流れに乗って中央までやって来たとき小さな波紋と共に見えなくなった
どっちかと言うとカワムツっぽい反応では有ったが 反射的に合わせを入れると ”ググ〜!” っとレスポンスが帰ってきた
すかさずラインハンドで追い合わせを入れたら テンションを保ちながら靴底なんか気にせずダッシュ
膝下の流れに入り 渓魚との1対1の時間を少し楽しむと 半乾きになったランディングネットを流れに浸し静かにランディング
透き通るように美しい魚体に小判型のパーマーク
朱点も派手すぎず 尾鰭に入る朱のラインも控えめな渓流の宝石
別嬪さんと最後の最後に出逢えた

チャラ瀬の続く流れは 僕が小学生だった頃とは比べ物にならない位い か細なってしまっているが
僕の大好きな流れには違いない
ずっと ず〜っと 綺麗な水に美しいアメゴちゃんが泳いでいる事を 願っています



ラストフィッシュ



本日の釣果

nishide1号  アメゴちゃん 10匹



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