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5月10日(日) 夏晴れ  気温16〜24度 水温6度

「手取川に行きましょう。」と まりこからメールが来た 「案内人はtanakaさんで!」と メールが来た
最初は ”日帰りでか? ま特に約束もないし 暇つぶしに行ってみるべか〜”位に思っていた
一応インターネットで情報なんぞ拾ってみようと 「手取川 フライ 釣り」 と検索した中に凄いのを見てしまった
40cmオーバーの岩魚をバコバコ釣るブログだ
結構やる気が出てきて フライを巻いた 得意のドライフライから あまり得意でない沈めるフライまで

金曜日は雨が結構降って 土曜日はピーカン照り、 三重も石川もそんな感じ そして問題の日曜日の天気予報も快晴で夏日間違いなし
こうなると僕のハートはヒートアップ 雪シロなんて頭に無いから思いっきり夏思考で ソックスウエーダーを用意し 20時には床に就いた
が はやる心が熱いのか 高気圧が連れて来た空気が暑いのか なかなか寝付けない
ちょっと寝たかと思ったら 2時前に目が覚めたので もう起きて集合場所の滋賀に向った

約束は5時だったが 半時間以上前に着いてしまい ニュースでも聞きながら一眠りしようと FMにチューニングしたら
”僕の好きな先生”をキャッチしたので そのまま 忌野清志郎追悼番組を聴いた
松阪校舎の屋上でタバコを吸って捕まった事を思い出した 懐かしかった

5時に集まり 迎えに行き 滋賀を発進したのは tanakaさん inoueさん まりこ & 僕nishide1号 の4人
わいわい言いいながら 石川県で AMAちゃんと合流し 流れの近くの旅館で券を買って ガイドTの案内で目的の渓に向う
増水後 中一日のドピーカン晴れ ”爆釣で いけるかも知れない〜” なんて思いながら進んでいく何も知らない僕
ガイドTとAMAちゃんは 「ちょっと水が多すぎるかも〜普段より随分流れが速いです〜」と増水に少々困惑気味の感じ
でも僕は宣言しました 「絶好機です、僕はやる気満々です。ソックスウエーダーでガンガン行きます!」と

現場に着いて ”グッパー”で2組に別れ 僕はガイドT・まりこ と3人で上流に向った
夏の日差しが既に眩しい 9時 道端の水溜りには ヒキガエルとオタマジャクシが遊んでいた
黒っぽい虫も(陸生)沢山飛んでいるので 渓魚もある程度は上を向いているだろう

ヒンヤリした流れに入り 足元から手取川を感じ 次は手を流れに浸し”うわ!冷たい!”
ちょいちょいとフライを流しながら 右岸側の岸に渡り 魚の居そうな左岸際の緩流帯に#13のヘアカディスを浮かべてみる
大石直下の巻き返しから 2m下まではゆったりした食い波エリア
よさげな流れだが まだ岩魚ちゃんは寝惚けて居るかも知れないと思い 何度もフライを打ち返した
10投以上繰り返し 諦めかけたその時 以外にもゆっくりした食い波が、速い流れに引っ張られさざ波に変わったその下流で出た
一瞬合わせが遅れたが それが良かった、何たって無垢な岩魚ちゃんだもの
バッチリフッキングしロッドが曲がる 対岸で見ていた まりこ も歓声を上げる
ラインを手繰り 速い流れを横断し寄せてきた岩魚をゆっくりランディング出来そうなポジションでは無かったので
一気にゴボウ抜き 幸先良く 手取川の岩魚ちゃんと出逢えました



   手取川の早い夏             無垢な岩魚ちゃんに感謝

”居る居る〜!”と3人のやる気が更に上がって次は まりこ
丁寧に岩魚ちゃんのいそうな流れを探っていくと 5分後ロッドが曲がった
下流に逃げるターゲットは流れを下って一段下のプールにまで走ったが そこには ガイドTが待ちうけていたので
共同作業で無事 GET! 23cmの艶っぽい良形岩魚ちゃんに 3人で喜んだ

写真を撮っていたら 次はガイドTにヒット
ウエットで攻略した彼も ロッドを曲げながらヒットした岩魚を連れて下ってきた
”絶好調だぜベイビー”と 清志郎風には言わなかったが


 まりこ in 手取川                            tanaka in 手取川

よっしゃ 次は僕だと勇んで行って 良い感じに hit したが 7Xのティペットに結んだボリュームのあるヘアカディスとの結節が切れて残念
まりこ に交代すると 9時25分 又もや美形岩魚を GET
10分後には 又々 ガイドTも 美形岩魚
5分後には 又々々 僕にも岩魚ちゃんが釣れた、 何故か僕と遊んでくれる岩魚ちゃんだけ ちょっと小さいんだけど
本当に良い川だ

それから暫くは渋く ラッキーな1匹が僕に釣れただけで 一旦集合の10時半になったので車に戻り 下流の2人組みと合流した
「下流はどうだった?」 と聞くと 「渋々で釣果ナシ・・・」との答え
どうしようか?と相談の結果 朝僕達の入った前後に入ってみようと言うことになり 移動し 早い目の昼食を取った
僕とまりこ がビールを”プシュ!”っとしている間に お湯を沸かしてカップめんを作る
日差しが強く 暑い、 そう夏スタイルの僕でも暑いということは ウエーダーの4人はもっと暑いのだろう
この暑さに誘われたのか 羽虫がいっぱい寄ってくる 水生昆虫ではないのが残念 しかもかなり鬱陶しいし
目や鼻に飛び込もうとしてくるので油断できない

食後 inoue製バンブーロッドの試し振り会を行い
各々の感想を伝え ”作ってよ〜こんな感じのロッド あ ラッピングはこんな色で〜” なんていいながら
僕はバンブーの事はよく分からないけど 仕上がりの美しく結構振りやすい感じがした ”上手に出来てるな〜”って感心してしまいました

午後は まりこと僕が上流に、残りは下流に向かい 岩魚ちゃんとの出逢いを求めた
気のせいか水の勢いが朝よりも強い感じがしたので 体力に合わせた希望を聞いたらこんな組み合わせ
で 僕達上流組みが流れを暫く遡って行くと 一台の車が停まっていた・・・きっと朝から入っていたのであろう
どうしようか?先行者が入っていたとしても 相当時間が過ぎているであろうからもうちょっと行ってみようとと迷ったが
そこで1匹の岩魚ちゃんに出逢えたのでそのまま進む事にした

すると 清冽な流れから まりこの毛鉤にも気の良い岩魚ちゃんが飛び出したので Good Choice!
いいぞ〜このまま行こう と喜んだが後が続かない

やっぱり先行者のプレッシャーが有るのかな?と思った僕は フライをブラウンパラシュート#14に変更し進んで行く
天気は最高 モミジイチゴ ツツジ シャクナゲ が咲きめっちゃ気持ちE
もう釣れなくても良いかな〜と 思い始めたころ、浅瀬から岩魚ちゃんが現れてくれた
もう出ないだろうな〜と思いながら 十数投も流した緩い浅瀬から



アケビの咲く流れにて

進んで行くに従い流れが激しくなり 遡行が困難になったので 約束の時間よりは早かったが戻ることにした

下流組みはと言うと シブシブだったとの報告を得たので多くは言うまい・・・



AMAちゃん               朴の木               inoueさん

さて次はどうしようかと言うことになって ガイドTとAMAちゃんが相談した
竿を出すかどうかは現地に行ってから考えるとして 見に行きたい場所が決まったらしいので 僕達はそれに乗っかって行く
幾つかの支流が入ってくる本流?の上流部らしき流れに到着し 橋の上から流れを覗いたら
大きくは無いが やる気の有りそうな岩魚ちゃんが流れの中に見えた!
と言うことで 釣り支度をして一旦下流に歩いてからチャレンジ
AMAちゃんはそこまで僕達を案内してくれたが、用があるみたいで 先に引き上げていった

右岸に男子ウエッター2人 左岸に男女ドライフライ2人で釣りあがって行くが 流れの中から色よい反応は皆無
ヨサゲな流れ(水量多し)なのに やっぱり雪シロが岩魚ちゃんのやる気を削いでしまっているのだろうか・・・

流芯 瀬脇 石裏 巻返し と可能性の有りそうな所は くまなく・しつこくフライを流すが 音なしの構えである

脇にデッカイコンクリートの瓦礫のある 巻返しのポイントにも 相当フライを浮かべたが反応無く
諦めて ”居ないのかな〜”!と流れを見ながらそのコンクリートを歩いて超えて行く
”う!” 何かが水中で動いた
その距離2.5m 僕は一瞬にして固まり 視線だけを巻き返しに移すと 居る! しかもデカイ!
今登ってきた瓦礫を そ〜ッと10m程後退し ポジションを取り直し 息を整え落ち着く様にと フライにドレッシングを施す
あのまま奴が 浮いているのなら あの辺りにフライを落として こう流れて ここでドン!
そんなイメージを浮かべフライをキャストするが 緊張と興奮で思うようには行かない
3投目 と思ったら 自分の背中を釣って ”カッコわる〜い” でもこれが良かったのかも知れない
まりこが無言で僕の背中に引っかかった フライを外し手渡してくれた
そのブラウンパラシュートをもう一度愛情込めてドレッシングし ポジションをもう少し右岸よりに移して トライ

トライ トライ トライ ・・・・・・・・・・・・・・
10投以上トライした 中にはイメージ通りフライが流れる事も数回有った が 出ない
”う〜ん やっぱり気づかれたのかな〜” と諦めながらも 数投
大石にぶつかってポトリと落ち ちょっと左に巻いてからゆっくりと流れ下る僕のフライに 小さく素早い反応が有ったのでスカサズ合わせた
”ゲ!何か違うのが反応した?しかもアメゴ合わせで・・・”
と思ってラインを手繰り追い合わせを入れると 
ぐい〜〜ん
来た〜 奇跡の本命だ〜 と確信出来る重みが僕の右腕に ズンズン伝わってくる
僕は 自分が何か奇声を発したりしたかも知れない まりこが歓喜の声を上げたかも知れない が 覚えていない
きっと色んな事を考えたんだと思うが・・・

ラインを手繰り 白泡の切れ目辺りの駆け上がりで勝負しようと思ったが ターゲットは抵抗する方向を下流に変えると 一気に僕の横を通り過ぎた
このまま早い流れに乗られると 厳しい
僕も少し下りつつ 満月に曲がるロッドで堪え 奴の頭を上流に向ける
そこにランディングネットを手にしたまりこが近づくが奴の居る流れはまだ押しの強い流れだ
”グイ”っとロッドで岸に寄せようとしたら 予想外? こっちに受かって泳ぎだした いや 向ってくる
僕は咄嗟に岸に上がり 岩魚ちゃんの突進力をそのまま利用し 岸辺にずり上げた
と同時に TMC900BL#14のブラウンパラシュートは岩魚ちゃんの口から外れたが 奴は陸の上
急いでネットを流れに浸すと ”バタバタ”している岩魚ちゃんを ”ゴロン”と転がしネットイン
急いで水に浸すと 奴はもう一度暴れたが もう大丈夫 僕は声を出して笑っていた

気が付くと まりこがメージャーを取り出し計ってくれる 何度も暴れる岩魚ちゃんは素直に計らせてはくれなかったが ジャスト尺!
対岸に居た ガイドTも流れを渡って駆けつけてくれ ガッチリ握手を交わした



白山には まだまだ雪が         う〜ん良い岩魚 美しく 可愛い      ここに奴が棲んでたんです

奇跡の1匹だった その後も反応の無い手取川本流で唯一の渓魚だった

16時 竿を仕舞い変身を解く
いい流れに連れてきてくれた釣友に感謝! 手取の流れに感謝! 金曜に降った雨に感謝! 太陽に感謝! 白山に感謝である



ニリンソウ



本日の釣果

nishide 1号 岩魚ちゃん 6匹
tanakaさん inoueさん AMAちゃん まりこ 遊んでくれてありがとう また 連れてってね

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